■堆肥
堆肥は、ボカシ肥と共に作物に不可欠な栄養素の供給のみならず、土壌の物理性を改善する役割を有している。土壌肥沃度の判断要素の一つにバクテリアの多少が挙げられる。つまり、バクテリアが多い土壌は、有機物の分解が促進され隙間が多く、作物の根茎の発達に寄与している。
有機肥料は、土壌の化学性のみならず物理性の改善に極めて有効で且つ、長期間効力が持続する。他方、化学肥料は施用後即効性があるが、反面それぞれの化学物質の塩基類を土中に蓄積し、土壌の物理性、化学性を悪化させる欠点がある。
|
 |
 |
 |
 |
家畜の糞主体に落ち葉、枯れ草を加え発酵させる
|
アブラ椰子生産時の廃液撒布で発酵を促進させる
|
■有機肥料を施用した農作物の栽培試験(陸稲)
ギニアで稲の栽培が盛んになったのは、食糧不足を緩和するため第2次大戦後フランスがインドシナ(今のベトナム)から米を輸入し、ギニアの人達がその美味しい味を覚えてからと言われている。しかし、栽培の大半は陸稲で水稲(すいとう)は稲栽培面積の10%に満たない。
栽培試験の対象に選んだのは、研修センターのあるサナワリア村で広く栽培されている在来種である。テスト栽培地256u(16×16m)を四区画に分け、肥料別に第1試験区「堆肥とボカシ肥」、 第2試験区「ボカシ肥」、第3試験区「堆肥」、第4試験区「無施肥」とした。第1と第3試験区に各々一輪車2台分の堆肥を鋤き込み、播種(直播(じかまき))間隔は25×25cmとした。第1試験区は追肥として、第2試験区はボカシ肥のみを夫々施用した。
播種後、6日で約90%が発芽し、発芽後60日で開花がスタートした。収穫は播種後97日に実施した。収穫量の各区画別調査を行ったが、地域の慣習で重量でなく容量による方式を採用し、トマトピューレの空き缶(75ml)で測定した。結果は下記の通りである。
|
| - |
第 1 試験区 : 堆肥とボカシ肥 |
21 杯
|
| - |
第 2 試験区 : ボカシ肥 |
19 杯 |
| - |
第 3 試験区 : 堆肥 |
12 杯 |
| - |
第 4 試験区 : 無施肥 |
6 杯 |
収穫量の測定は容積による方法としたが、容積の数値比率は重量比率と同等のため、有機肥料の優位性は歴然であった。地元農民の焼き畑での稲栽培は、大部分が無施肥のため第4試験区の生育状況と同様と判断しており、施肥区との収穫量の予想以上の違いに農民達は驚いている。
|
 |
 |
 |
 |
在来稲に対する「堆肥とボカシ肥」の施用区
|
無施肥区
|
 |
 |
| トマトへ「ボカシ肥」の施用区 |
無施肥区
|
|