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沖縄の看板は壁に直接ペンキ塗りをするのが主流の謎

投稿日:2021年10月5日 更新日:

看板

本州では専門の業者に依頼し店舗の入り口などに設置するのが一般的な看板の設置方法ですが、沖縄ではそうではなくコンクリートの壁に直接ペンキで塗るのが主流です。どうしてこれが沖縄で主流になった?

屋外の看板にもいろんな種類があった!

一言で「看板」といっても、実はいろんな種類があります。全国的によく見かける店の入り口の壁に取り付けられる看板のことは、「ファサードサイン」といいます。ファサードサインは柱などを必要としない分、看板の中では比較的リーズナブルに設置することが出来ます。

次によく見かけるのが、スーパーやコンビニ、ガソリンスタンドなど柱(ポール)を使って遠くからでも店の位置を知らせることが出来る「ポールサイン」です。こちらは本州だけでなく沖縄でも比較的よく見かけるタイプの看板です。

さらに那覇市久茂地エリアのオフィス街でよく見かける屋外看板といえば、建物の壁面を利用して設置する「突出袖サイン」があります。こちらは建物が密集したエリアでも歩行者・車の運転手から見やすいため、オフィス街などでよく見かけます。

これ以外にも看板の種類には「屋外広告搭」「ネオンサイン」「野立看板」などがありますが、まだあと一つ忘れているものがありますよね?そうです!それこそが沖縄で最もよく見かける「壁に直接ペンキで文字を書き入れるタイプ」の看板です。

看板の専門的な分類からしてみると「箱看板」と呼ばれるものが沖縄でよく見かける看板とイメージとしてはよく似ています。でも箱看板はお店のロゴを立体文字にしたものを壁に直接取り付けるというものなので、沖縄で一般的な「壁に直接塗る看板」とも違います。

ありとあらゆるジャンルの店で「壁直塗り看板」は見られる

沖縄で一般的な看板は、壁に直接ペンキで文字を書くタイプのものです。個人商店に限らず、ありとあらゆるジャンルの店で壁直塗りの看板は存在します。

たとえば住宅街の中のアパート。こちらの場合は、アパート名を壁に直接書き入れるのが一般的です。遠くからでも見えるように屋上に近い部分に大きく書かれていることが共通点なのですが、文字を書く方法としては様々です。縦書きもあれば横書きもありますし、アパート名のみを書いているものもあれば、丁寧に住所まで書かれてあるものもあります。

さらに沖縄の壁直塗り看板は、住宅用建物だけではありません。商店街を歩けばそのほとんどが壁直塗りタイプの看板です。さらに店の正面だけでなく人の目に触れる場所であれば、四方全ての壁に文字を書き入れているケースもあります。「とにかくほんの少しでも人の目に触れるチャンスがあるのならアピールしておこう!」という沖縄の商売人たちの意気込みが感じられます。

なぜ沖縄では壁に直接ペンキで書く看板が主流なのか?

そもそもどうして沖縄では壁にペンキで直接文字を書き入れる看板が主流なのでしょうか?

木造の家よりもコンクリートの家の方が昔から多かった

コンクリート製法が一般住宅の建築に導入されて以降、沖縄では積極的にコンクリートを使った住宅が建てられてきました。なぜコンクリート製の住宅が多く建てられているのかについての明確な答えはないのですが、理由の一つに「木造建築の材料となるスギやヒノキが手に入りにくい」ということが挙げられます。

スギやヒノキといえば木造家屋の代表的な材料です。そのため本州では多くのスギやヒノキが植栽され、昔から家の建築に使われてきました。確かに木造建築の家はコンクリート建築の家と違い暑さや寒さ、湿気に強い性質を持っています。この点だけを見れば、一年を通して高温多湿の沖縄こそ木造住宅が適していると考えられます。

ところが沖縄には、スギやヒノキがあまりありません。それどころかスギに限れば沖縄には生えてもいません。その証拠に沖縄ではスギの花粉による花粉症がありません。

さらに本州から木材を取り寄せるにしても周囲をすべて海に囲まれている沖縄では輸送コストがかかるため、同じ住宅を建てるにしてもコンクリート住宅よりも割高になってしまいます。

こうしたこともあって沖縄の家はコンクリート住宅が多く、壁に直接ペンキで文字を書き入れやすかったということが考えられます。

壁に直接書かないと台風で吹き飛ばされてしまう

沖縄では毎年台風が接近します。被害は農作物だけではなく、様々なものが吹き飛ばされることによって起きる被害もあります。そのうちの一つに屋外看板があります。

せっかくお金をかけて目立つ屋外看板を立てたとしても、自然の猛威には勝てません。吹き飛ばされてしまった看板が通行中の歩行者や車などにぶつかれば、大惨事を引き起こします。しかも沖縄の台風は、台風が上陸せず近くの海上を通過するだけであっても相当な被害が出ます。しかもそんな台風の被害が一年に何度も起こるのです。その度にお金をかけて作った看板の心配をしていてはキリがありません。

沖縄に移住してみて思うのですが、「壁に直接ペンキで文字を書き入れるタイプの看板が沖縄に多い理由は台風にある」というのが最もしっくりとくる答えのような気がします。

沖縄の看板は個性が強すぎるところが見ていて飽きない

沖縄の一般的な壁書き看板は、一つひとつが個性豊かで面白いです。中には明らかに店主自ら描いたと思われる看板もありますし、世界的に有名なキャラクターを思いっきりパクったとみられる手書きの絵入り看板などもあります。

そんなこの世で2つとない個性的な沖縄の看板たち。このディープな沖縄看板の世界に一度足を踏み入れると、たったそれだけで沖縄病にかかってしまうかも…?ぜひ沖縄の街を歩くときには、町にあふれかえっている壁の直塗り看板にご注目を!

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