
沖縄の結婚披露宴は、いい意味・悪い意味ともよく話題になります。でも実際に沖縄の披露宴に出席してみないとそれが本当かどうかはわかりません。実際にこれまで私が体験した披露宴の様子からその疑問を検証します。
とにかく人数が多すぎて大変
今でこそ規模が小さくなったといわれている沖縄の披露宴ですが、それでも平均200~300名規模です。もちろん席は指定席になっていますが新郎新婦により近い人ほど前の方の席になるため、「職場の同僚」「近所の知り合い」レベルになると新郎新婦の姿が米粒くらいにしか見えないこともよくあります。
ただ人数が多いということは、それ以外のところでも何かと不便なことが多いです。一番困るのが「受付」にできる長蛇の列。何しろ出席者の数が数百名規模なのですから、受付をする人の数もその人数分だけあります。
とはいえ沖縄に住んでいれば結婚式に呼ばれる回数も必然的に多くなるため、たとえ列に並んだとしてもそこはたいして問題になりません。しかも受付を対応する係の人も慣れたものなので、ほぼ流れ作業でどんどん進んでいきます。
沖縄に移住するまでの私は本州で友人の結婚式に数回出席しただけだったため、あまりの違いにちょっと唖然…。でも移住年数も長くなると披露宴に出席する回数も増えてくるため、今ではほとんど気にならなくなっています。
新郎新婦のお披露目よりも余興の方がメイン
沖縄の披露宴は、新郎新婦と直接付き合いがなくても呼ばれることが多いのが特徴です。特に新郎新婦の親の関係者の場合は、ほとんどがそんな感じです。そんな沖縄の披露宴会場では新郎新婦の入場やキャンドルサービスよりも、友人や関係者たちによる余興の方が盛り上がります。
ただ問題なのが、余興のレパートリーの幅が広すぎるということです。新郎新婦の友人の場合はその場が盛り上がるようなダンスやスライドショーなどがメインになるのですが、新郎新婦の親族の余興になるとちょっと違います。
沖縄の伝統的な琉舞ならまだしも、「なぜここにきてそれをやる?」と思うようなちょっとレベル的には?マークがつくような日舞や手品などもあります。ただこればかりは「新郎新婦の親族」という肩書があるために、主役である新郎新婦としても仕方なく見守っているという感じです。
ちなみにオブザーバー的な立ち位置で出席する場合は、「このタイミングを逃すまい!」という感じでガンガンアルコールを飲みまくります。これはこれで悪酔いの原因になるので、場合によってはこちらもはた迷惑な存在です。
料理の基本は円卓料理
出席する人数が多い沖縄の披露宴では、料理はコース料理ではなく円卓料理がメインです。有名な高級ホテルで披露宴をするのであればこの例外となりますが、庶民的な価格で披露宴が出来る会場の場合は円卓料理が基本です。
たしかに結婚式のご祝儀金額の相場も本州の相場と比べるとかなり安いですから、円卓料理であったとしてもあまり文句は言えません。ただし新郎新婦の演出や余興に夢中になっているといつの間にか料理が全部なくなっていることもあるので、初めて沖縄の披露宴に出席する時は食いっぱぐれのないようにしっかりと料理を確保しておくのがおすすめです。
どんな状態であっても最後はカチャーシーで最高に盛り上がる
どんなアクシデントがあろうとも、沖縄の披露宴の締めはカチャーシーと呼ばれるお祝いの踊りがあります。「カチャーシー」という言葉には「かき混ぜる」という意味があり、喜びをみんなで分かち合うという意味で踊ります。
こちらは基本的に全員参加なので、いろいろ小さな不満があったとしてもこのカチャーシーを踊ることで最終的に「いい式だったね」に収まります。
ちなみにカチャーシーは舞台に上がって踊る人もいれば、席に座ったまま腕だけを振って踊る人もいます。ですからカチャーシーを知らないあなたでも、周りの人の動きに合わせて手を動かしておけばなんとなく形になります。
逆に知らないからといって参加しないと、会場の中で思いっきり浮きます。ですから披露宴の最後に行われるカチャーシーは、とにかく恥ずかしがらずに参加すること!これさえわかっていれば、どんな披露宴に参加しても沖縄では楽しめますよ。