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【琉球の歴史を3分で解説】小学生でもわかる琉球の歴史

投稿日:2023年2月5日 更新日:

琉球

沖縄はその昔「琉球」と呼ばれる独立国でした。琉球の歴史に関する書籍もたくさんありますがそもそも国の成り立ちが複雑で難しい…。そこで今回は小学生でもわかるように琉球の歴史を3分で解説してみます!

はるか昔【自然と共に暮らす日々】

文明がきちんとできる以前は、人々は厳しい自然と共に暮らす生活を送っていました。琉球は島ですから周りは海があります。

ただ塩水ですから飲み水としては使うことが出来ません。そのため集落は湧水がある場所の近くに作られることが多かったです。

ちなみにこの時代は、「狩りをする」「漁をする」「水を汲みに行く」が生活の主な仕事です。どの仕事も大変な仕事ですが、中でも水を汲みに行く仕事は大変でした。

湧水は崖の下や山の中腹にあることがほとんどだったので、その場にたどり着くだけでも大変な作業だったはずです。

そう考えてみるとこの時代の人々の生活は、決して楽なものではなかったといえるでしょう。

1100年代【農耕スタート!それぞれの集落にリーダー登場】

1100年代になると農耕が始まります。それまで「狩りをする」「漁をする」という生活が中心だった時代は、何をするにしても集落全員が協力していました。

すべては平等で、収穫したものは皆で分け合って暮らしていました。

ところが農耕では収穫した作物は財産になります。そのためたくさん作物が取れる畑を持っている人が集落の中でも力を持つようになります。

いつの間にかにこうした人が集落のリーダーになり、「グスク」と呼ばれる城を作るようになります。このことから、この時代のことを一般的に「グスク時代」といます。

ちなみに集落のリーダーたちは「按司(あじ)」といいます。按司は少しずつ力をつけていき、勢力争いのための戦いが少しずつ増えていくようになります。

1300年代【3大勢力登場!三山時代】

沖縄本島全域でたくさんの按司(あじ)が誕生し各地で勢力争いのための戦が行われましたが、最終的には「北山」「中山」「南山」の3つにまとまります。

ただし三山それぞれには王様がいますし、お互いに「隙さえあれば攻め落として俺がトップになってやる!」と考えています。

ただこの時代の3つの勢力はそれほど違いがなかったため、結果としてこの状態が長く続くことになります。この時代を「三山(さんざん)時代」といいます。

1400年代【ついに琉球統一!第一尚氏王朝登場】

3人の王様の頭の中にはいつも「奴らよりも俺が一番強いことを証明してやる!」と思っていましたから、それぞれがそのタイミングをひそかに狙いながら同時に中国との貿易で武器や資金の調達をしていました。

そしてその時がついにやってきます。

ただ意外だったのは「本島最強の王」となったのは三山の王様たちではなく、南山にいた小さな按司(集落のリーダー)にすぎなかった尚巴志(しょうはし)でした。

三山の王たちにとって尚巴志の存在は予想外のもので、気が付いた時にはあっという間に倒されてしまいました。

こうして南山の小さな按司だった尚巴志が琉球統一を果たし「琉球王国」が誕生します。

ちなみにこの時の王朝のことを「第一尚氏王朝」と呼びます。

1470年代【クーデター発生!第二尚氏王朝登場】

ようやく琉球王国が誕生したものの、その後の生活は決して尚巴志にとって思い描いていたものとは言い切れませんでした。もちろん城の中で「優雅な王様生活」というわけにはいきません。

何しろ尚巴志自体も地方の按司出身の王様なのですから、他の按司たちも「俺たちもチャンスさえあれば王様になれるはずだ!」と考えています。

ですから統一はできたといっても、国中にクーデターを狙う人物がうじゃうじゃいました。

さらに王家の不運も重なります。第一尚内王朝となってから何人もの国王が誕生しましたが、その中にはとんでもない王様もいました。

中でも家臣の評判がとんでもなく悪かったのが尚徳王(しょうとくおう)です。

ところが尚徳王は国王就任してからほどなくして謎の死を遂げます。その尚徳王の息子が次の国王に決まろうとしていたちょうどその時にクーデターが発生!

尚徳王のわがままにうんざりしていた家臣たちが次々とこのクーデターに加わり、あっという間に第一尚氏王朝は終わりを告げます。

そして次の国王となったのが、クーデターに成功した家臣たちから推薦された金丸です。

金丸は国王を引き受けると、名前を「尚円(しょうえん)」と改名します。そして第二尚氏王朝がスタートします。

1500年代【沖縄本島からさらに勢力を拡大】

尚円王にはオギヤカという妻がいます。彼女との間に息子がいましたが、息子がまだ幼いうちに尚円王はこの世を去ります。

そのため尚円王の弟である尚宣威が次の国王になるのですが、自分の息子が国王となれなかったオギヤカは激怒します。

いろいろな手を使ってオギヤカは尚宣威を王座から引きずり降ろし、わずか12歳の息子を国王にします。

そしてオギヤカは息子の後ろ盾として、国の実権を実質上全て奪います。

こうしてすべての権力を手に入れたオギヤカは、息子である尚真王を使い沖縄本島の按司たちを首里城周辺にすべて集め完全に支配することにします。

しかもその支配欲は沖縄本島だけでなく、奄美地方や与那国島などの離島にまで範囲が広がります。こうして琉球王国の勢力は沖縄本島だけでなく周辺離島にまで広がっていったのでした。

歴史がわかると沖縄観光ももっと面白くなる!

世界遺産に登録されている首里城やグスク群、さらに首里城周辺の武家屋敷なども琉球の歴史を知ってみると違った見方が出来てきます。

子どもとの沖縄旅行を楽しむだけでなく学びの旅にしたいのであれば琉球の歴史を教えてみてはいかが?

そうすれば沖縄旅行中の子どもたちの目の輝きも、知る前と知る跡ではきっと変わるはずです。

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